膀胱は、お腹の中にある内蔵の一番下(骨盤内)にあります。おしっこは、左右の腎臓で出来て、漏斗状の腎盂に排出され、そこより続く尿管という細長い管を下り、骨盤内の膀胱に貯留されます。排尿するまで、しばらく膀胱に溜まったままになっています。このように、膀胱という臓器の働きは、おしっこを一定時間溜めておき、ほぼ満タン近くで、膀胱壁を収縮させて、膀胱に続く尿道を通じて、体外に出すことです。膀胱は、伸縮性のある平滑筋で出来ている臓器で、骨盤の前側にあります。膀胱の後ろには、男性は、直腸、女性は子宮が存在します。
膀胱壁は、内側より、粘膜・平滑筋層・外膜からなります。平滑筋層は、さらに3層からなっています。この平滑筋が、伸び縮みして、おしっこの貯留および排尿を行っています。膀胱の伸び縮みの調節を行っているのは、自律神経です。自律神経には、交感神経と副交感神経があります。交感神経が優位になりますと、膀胱の出口を閉める作用があり、副交感神経が優位になりますと、膀胱の出口を弛めて、膀胱平滑筋が収縮します。つまり、排尿が起こるわけです。
骨盤内の男女別図解を図5に提示していますので、ご参考ください。