屋久島は雨の多い島として有名ですが、5/16-17 の一泊二日の宮之浦岳縦走は、運よく二日とも快晴に恵まれました。1年のうち、雲がほとんどない快晴が二日も続くのは珍しいとのことでした。おそらく強風注意報が発生されるほどの強風も影響したのかもしれません。海を隔てて東に種子島、西に口永良部島が展望できました。屋久島は世界自然遺産に登録されています。花崗岩からなる島で、島全体の90%が森林で、巨大な屋久杉の自生で知られています。また、森林内には野生のヤクザルやヤクシカが生息しており、よく遭遇するそうですが、今回はサルの糞だけでした。その代わり、シャクナゲの群生があり、7・8分の開花でしたが、見事で登山の疲れを癒してくれました。
宮之浦岳は、九州最高峰(1936m)の山です。九州在住のものとしては一度は登ってみたい山で、やっと実現しました。鹿児島南端より60Kmも南に位置しますが、冬には冠雪します。今回は5月の登山で快晴でしたが、風も強く、山上層では、防寒用の上着が必要でした。
今回の登山ルートは、初日が、淀川登山口-花之江河-栗生岳(1867m)-宮之浦岳(1936m)-新高塚小屋(泊)でした。初日の登りは登山者も少なく、シャクナゲの花を観賞しながらマイペースで登れました。ただ、標高が高くなると寒くなり、花崗岩の小岩だらけで足元も安定せず、その上強風も加わり難儀しました。山頂では台風並みの強風となり、岩陰での昼食となりました。新高塚小屋までの下りは、足元に気を使いながらの歩調となり、時間が予定をオーバーし、小屋の空きが気になりましたが、登山客は少なく、4人用スペースを3人で使用でき、爆睡。
下りの二日目は、バス停のある荒川登山口まで、最も観光登山者の多い縄文杉コースを下山しました。縄文杉では、早朝のため、誰もいませんでした。その後、ウィルソン株まで下ると多くの登山者にあふれ、ここからの下山道は、登りの団体登山者に道を譲ることが多くなり、なかなか進みませんでした。しかしながら、脚の疲れはありますが、快晴の中の木漏れ日のトレッキングは爽快でした。
紀元杉:標高1230mにあり、樹高19.5m、胸高周囲8.1m、
推定樹齢3000年。淀川登山口の途中にあります。 |
花之江河(はなのえごう)湿原:淀川登山口から
約4Km、標高1640mに位置し、日本最南端の高層湿原 |
ヤクシマシャクナゲの群生 | シャクナゲのアーチの向こうに宮之浦岳を
望む |
宮之浦岳山頂。風は強いが快晴。 | 新高塚小屋。外は薄暗い時間から爆睡。 |
一番有名な縄文杉。標高1300m、樹高25.3m、
胸高周囲16.4m、推定樹齢2000-7200年。 観光客が多くなり、観賞場所が年々離されているそうです。 |
夫婦杉:標高1230m、
3m離れた二本の屋久杉が10mほどの高さで枝が繋がっています。 |