院長こらむ:アンチエイジングのお話 その15

​残暑お見舞い申し上げます。

今年の夏は天候不順で雨が多く、農作物の不作が危惧されています。
それとともに景気にも影響しそうです。
さらに、北朝鮮問題、トランプ不安も加わり、株安、円高が進みそうな気配になり、アベノミクスにも暗雲が立ちこめています。

さて、健康長寿には、栄養と運動によるフレイル予防が大事と先に述べましたが、栄養とは充分に補給すればよいということではありません。
矛盾するようですが、カロリー制限が延命に良いという実験結果が出ています。
アカゲザルの霊長類でも証明され、カロリー制限は、アンチエイジングに役に立つという説が定説になりつつあります。
しかし、実際、具体的にどうカロリー制限をすればよいのか、糖質制限をするのか、または、脂質制限あるいはタンパク制限をするのか、まだ明確な指針がだされていないようです。

最近、ミニ断食の意見が学会誌で目にしました。
月に数日の断食でカロリー制限を行い、アンチエイジングに効果があるかというものでした。
すぐに興味がわき、実際試してみようと思いつきました。
月に数日連続の断食はつらいので、私の場合、週に1日、実際には、週に30時間の断食を約2ヶ月前より実行しています。

まず、短期の効果を述べます。
体重は、1.5~2.0Kg減量しました。
約30時間の断食はそんなにつらいものではありません。
ただし、水分補給は充分に行います。
約30時間後のダマダン明け?の食事の美味しさは、至福のひとときです。

私なりのこじつけの解釈では、このとき、脳からオキシトシンが分泌されるはずです。
このホルモンは、人に幸福感をもたらすものです。
この作用により幸福感から副交感神経優位となり、末梢血管は拡張し、臓器保護にも役立つという副次的効果も期待出来るのではないでしょうか。大げさかな??

私はダマダン明けの食事に、ときどき、最後の晩餐に予定している大好物の”おはぎ”を食べています。
このミニ断食の継続がどこまで続くかはわかりませんが、その効果をときどき報告していきたいと思います。